骨格と重心

初心者が描いた人物の絵が不自然に見える原因が、骨格と重心を考慮していないことであることがよくあります。
イラストや漫画では、必ずしも実際の人体を正確に描写する必要はありませんが、 デフォルメしたとしても明らかに不自然に見えるとしたら、骨格と重心について考えてみましょう。

なお、骨格や重心を考える考え方は、樹木や建物などにも適用できます。


骨格

人体を描くときには、骨組みを意識します。そうすることで、腕が不自然に胴から出てくるようなことはなくなり、 また、たとえ斜め前を向いているような場合でも、左右が不自然になりません。
たとえば、胴体と上腕の関係を考えるようなときに、肉体内部の骨そのものを意識することが重要なのですが、 胴体と上腕というパーツで考えて、その接点には関節があるというように考えても構いません。


重心

人体のうち頭はとても重いパーツです。胴もまた重さがあります。
人体を描くときには、これらを重力に反して支えるように描きます。


例1

下の左の絵は、椅子に座っている人を、頑張って?できるだけヘタに描いてみた人物です。
右側は骨格を描いてみたものです。

この例はわかりやすいようにあえて極端に描いたものですが、骨格と重心について考えてみれば、 どこをどのように修正すれば良いか容易にわかるでしょう。
たとえば、右上腕の胴体への付き方や長さが明らかにおかしいことが、右の絵と比べてみるとはっきりします。


例2

下の左の絵は、立って静止している人を、やはり頑張ってヘタに描いてみた人物です。

左の絵では、左腕が人体のどこについているかわからないうえに、 長すぎます。足を長くかっこよく描きたかったのかもしれませんが、骨盤がありません。 頭と上半身が重心を外れていて、到底この体勢を長時間続けるのは無理でしょう
右のような人体のパーツとその内部の骨格を意識すれば、不自然さを解消できます。