油絵のススメ

本当に絵が上手になりたいなら、油絵を描きましょう。

あらゆる造形の基礎としての油絵

油絵を描くことで、デッサン、色彩、テクスチャ―など、あらゆる造形の基礎を学ぶことができます。

デッサンでは単に形をとらえるだけでなく、遠近法や陰影など、よりよい作品にするための知識と技術を磨くことができます。

色彩では、その奥深さに気づくことでしょう。たとえば、イラストだけを描いている人にありがちな単調な彩色ではなく、より効果のある彩色ができるようになります。
つまり、このような油絵の基礎をマスターすると、イラスト、漫画、版画、彫刻や陶芸など、さまざまな分野に役立つというわけです。
また、油絵でこれらを学ぶ利点は、油絵では何度でも描き直しができ、時間をかけて描く対象と描いた絵を見ることができるという点です。
それによって、自分の絵を客観的に見る目が育ちます。これはとても大切な能力です。


油絵の特性

油絵の特性は、乾いた絵の具の上に他の色を重ねるときに、下の色が混ざったり濁ったりしないことです。
この乾いた絵の具の上に塗り重ねる方法を技法的にはウェット・オン・ドライといいます。
この方法を使えば、いくらでも塗り重ねができるという油絵固有の利点を最大限活用することができますが、さらに、 透明色や半透明色を重ねることで、下の色と融和した新しい色表現が可能なことや、ぼかすことでグラデーションを付けられることも魅力的です。

もうひとつの技法として、ウェットオン・オン・ウェットという技法があります。これはまだ乾いていない絵の具の上にさらに別の絵の具を重ねることで、 油絵の場合は水彩のように色が混ざらないという大きな利点があります。


漫画やイラストと油絵

油絵では何度でも描き直しができ、ひとつの作品を時間をかけて完成させることができます。
一方、もっぱらイラストや漫画などを描いている人は、どちらかといえばひとつの絵は短時間で描き終えてしまうことが習慣となって、 じっくりとひとつの絵に取り組むという機会がありません。

油絵を描くようになれば、ひとつの絵をじっくり評価して修正し完成度を高めてゆくということができます。
ときには、ひとつの絵に1か月とか3か月という時間をかけて完成させてみてください。 いつものイラストや漫画の絵とは違った絵のとらえ方ができるようになり、それはイラストや漫画の絵の表現に大きく貢献します。


汚れと匂い

油絵をやると、部屋が汚れるとか、匂いがひどいと誤解している人がいますが、その心配はありません。
描き終わったら、パレットや筆の絵の具をきちんと掃除し、描いているときや描き終わってから絵の具が服や家具などに付かないようにすれは、服も部屋もまったく汚れません。 賃貸の部屋でも部屋を汚さずに油絵を描くことができます。
絵の具やとき油にはいくらか匂いがありますが、一番臭いのは筆洗い油でしょう。この問題は「無臭クリーナー」を使うことで解決します。


何を描くか?

さて、油絵を描いてみようと思ったら、最初の問題は「何を描くか?」でしょう。
過去の名画を見ると、油絵には固有の種類があります(静物画、人物画、風景画など)。
しかし、このような考え方にとらわれる必要はまったくありません。なんでも興味のあるものを描くのが最良です。
もし描きたいものが特にない、という場合には、名画の模写をお勧めします。 名画を模写することで、描画テクニックだけでなく、構成や色彩など、とても多くのことを学ぶことができます。


初心者に最適な油絵

油絵というと、「私は初心者なので、油絵なんてとても難しそうで」という人がいます。

しかし、絵の初心者に限って言えば、油絵は水彩やその他の方法よりずっと容易です。
水彩画は色を重ねて描くことが難しく(色お重ねると濁ってしまう)、一気にさっと仕上げてしまわないと水彩画の良さが出ません。
一方、油絵ではいくらでも描いた上に別の色の絵の具を重ねて描くことができ、何度でも描き直しができます。 そのため、時間をかけてじっくりと取り組むことができます。


油絵を始めるために

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