田舎芝居の法則

芸術作品から感動を得られることはすばらしいことですが、感動を与えることが芸術作品の最終目標でしょうか?。

芸術作品と感動

感動は芸術活動の大きな原動力であることは間違いありません。
また、絵を描くときなどに「なにに感動したのか?」ということはよく問われます。
それはそれで意味のないことではありませんが、 実は、感動というものはテクニックを使うことで呼び起こすことができます。


感動を呼ぶテクニック

田舎芝居では、ひょうきんな姿でおかしな動作をしたりおかしなことを言うことで客を笑わせます。 また、たとえば、寂しい色の照明にして子供を舞台に一人登場させて、「おかあさーん」と叫ばせることで、客を泣かせます。
笑わせるのも泣かせるのも、芝居の内容から離れてテクニックを使えば自由自在です。
テクニックで感動を呼び起こすこと、これを田舎芝居の法則と名付けましょう。

芸術においても、感動はテクニックで呼び起こすことができます。
たとえば、管弦楽曲なら、曲が終わる少し前に静かな部分を作って、最後に向かって演奏する楽器をどんどん増やし 音量を増大して終わることで、客は曲の終わったと同時に拍手喝采して、なかには感極まって「ブラボー」と叫ぶ人も出てきます。

絵画であれば、写真が発達する以前は精巧な描写で、そして、現代でも大胆な省略と強調で、感動を呼び起こすことができます。

感動が重要であるとしても、感動だけでは単なる田舎芝居に過ぎない、としたら、表現にさらにもとめるべきものはなんでしょうか?