色のいろいろ

色の作り方

異なる色を混ぜて別の色を作ることを混色といいます。混色の時には次のような点に注意すると良いでしょう。

作る色の量

混色でできる色は混ぜる色の量のわずかな違いによって微妙に異なります。そのため、まったく同じ色を別の機会に作ることはかなり困難です。
まったく同じ色を使いたいときには、その色を使う量より多めに作り、あとで使う予定があれば作った色を空のチューブに保存しておくと良いでしょう (空のチューブは画材店で売っています)。

混ぜる色は3色まで

あまり多くの色を混ぜると、色の明度が下がって、描いた絵は重苦しくなります。
また、混ぜる色によっては顔料同士が化学変化を起こして予期せぬ結果になる可能性があります。現在の絵の具はこの点はよく考慮されていて、 何も考えずに混色しても問題が起きることはめったにありませんが、念のため、このことは考えておくべきです。

色の強弱

明るい色(弱い色)と暗い色(強い)を混ぜるときには、明るい色をベースにして、暗い色を少しだけ混ぜます。 そして足りないようであればさらに暗い色を追加します。
暗い色に明るい色を加えて明るくするには、明るい色を大量にいれなければなりません。

色の成分

色を作るときには、色の成分を考えます。たとえば、海の色は主に青と緑の成分からなっています。 そこで、海の色を作るときは、青だけでなく緑の成分も加えると海の色らしくなります。 人間の肌の色を作るときには、茶色と黄色、そして白を混ぜ合わせます。

色の成分を考えるときには、絵の具とパソコンでは異なる考え方をします。
パソコン(光)の三原色はR(赤)G(緑)B(青)で、混ぜることによって光が強くなり明るくなります。
一方、絵の具の三原色はシアン(青)、マゼンタ(赤)、イエロー(黄色)で、混ぜることにより光をより多く吸収するようになり暗くなります。


色の微妙な違い

同じ名前の色でも、メーカー、ブランド、製品、出荷時期などによって色が微妙に異なります。

大きな作品の広い面積を同じ色で塗りたいときには、ひとつのチューブ(または塊や瓶など)の絵の具で塗りつぶすほうがよいでしょう。 途中で絵の具がなくなって、同じ色の他の絵の具を使うと、あとから塗った部分の色が微妙に変わってしまうことがあります。


透明色と不透明色

絵の具は、透明性の高いものと不透明なものがあります。塗り重ねを行う時にはこのことは重要です。

たとえば、ほかの色で塗った上に白色で白くしたい場合、油絵の具のパーマネントホワイトを塗っても下の色が透けて見えてしまいます。 しかし、不透明のチタニウムホワイトを重ねると、下の色は隠蔽されます。
また、ある色の上に別の色を塗り重ねるときに、塗る色が透明色であるか不透明色であるかで効果が変わります。


色を作る例

ここで、ごく基本的な色からいくつかの色を作ってみましょう。

海の色

水の色は水色、海の色は青、ということはめったにありません。
海の色は、海の深さや海水の綺麗さ、天候などによって千変万化、そして波や映り込みがあればそこの色も異なります。
そういうことは別の機会に考えるとして、ここでは海の色のベースの色として使えそうな色を作ってみましょう。

まず誰でも考えるのは、海の色は青、ということで青系の色を使うでしょう。しかし、絵の具の青そのままではなく白で薄くすることも必要かもしれません。 また、深い海の色はよく見ると緑色に近い色にも見えます。曇天なら海は灰色に見えることもあります。

次の画像は、四隅に基本的な色を置き、4つの色の間にそれらを混ぜた色を塗った例です。 四隅に置いた4つの基本的な色は、左上から時計回りに、ジンクホワイト、ウルトラマリン、ビリジャン、アイボリーブラックです。


これらの色はあくまでもひとつの例であって、混ぜる色や混ぜる割合でできる色は大幅に変わりますが、 このようにして表現したい色の成分を使って作った色の中から状況に応じて使えば、海らしい表現ができます。

肌の色

肌の色も、人種や日焼けの具合、光の当たり方などさまざまな要素で変わりますが、 ここでもベースの「肌色」として使える色を考えてみます。

次の画像は、四隅に、肌の色の成分と思われる、パーマネントホワイト、パーマネントイエロー、イエローオーカー、バーミリオンを置き、 空いた部分にそれらを混ぜた色を置いた例です。


中央の色がいわゆる肌色に近いでしょう。もちろん、これをベースに色白の肌ならもっと白や黄色の成分を増やし、焼けた肌なら茶色系の成分を加えます。

ちなみに、肌色の絵の具もいくつか売っているので、肖像画をたくさん書くような人はそれらを買って使うと良いでしょう。